2011/10/14

(No.1522): 旧態街佇


事情で山梨方面を訪なう。
復路、少し遠回りをする。

いつも使用している高速道路には乗らず、
下道で回ってみる。
奇麗なバイパスができていて
ああ、イマイチな道になってしまったなと
思っていたのだが、数キロ進むと
昔の旧道然とした国道に戻った。

途中、いくつかの街では昔の佇まいが
ちりぽりと散見できてはいたが、
やはり2011年ともなれば、
ほとんどが新しい街に生まれ変わっていた。

そして、T市に入ったのだが、
街全体の佇まいに息を飲んだ。
というのも、そもそもT市というのは
そこそこ大きい街であるし、
それこそ新しい町づくりが行われている街
と、ずっとそう思っていた。

ところが、主要国道が目抜いた軒が並ぶ
街の中心街において、一世代いや二世代前
ともいえるほどの街の佇まいが
繰り広げられていた。

あのタバコ屋の佇まいはなんだ。
昭和三十年代ぢゃないか
あの雑貨店の家屋ははなんだ、
昭和三十年代ではあるまいか
いや、建物ばかりではない。
扱っている商品がまるで年代物ばかりではないか。

もちろん、最近オープンしたと思われる
小奇麗なシャレたお店も存在している。
しかし、圧倒的に昔の佇まいの軒が
連綿と続いているのである。
角を曲がっても、まっすぐ行っても、
もう街全体が、そんな塩梅式なのである。

これは、今度、旧友Nとじっくりと調査を
しに来ないとならないだろうと誓った。
普段、高速道路ではこのあたりなどは一気に
通り過ぎてしまっていた場所である。
高速の下にこのような素敵な街が存在していたとは。。

いや、実を言うと今から15年ほど前、
それこそ旧友Nと別件でここを通った際、
「見知らぬ街の床屋で散髪しよう」
というイベントを執り行った街だったことを思い出した。
しかしあの時は今ほど、この街の素敵さ
を感じ取れなかった。

なお、今回その床屋さんも発見したが、
しかし既に店をたたんだようだった。







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