2011/10/31

(No.1537): 螺子刺突


朝、某所にて六級改号別名ducati m696+を
動かそうとずりずりと後退させたら、
フロントタイヤに松ぼっくりが貼り付いていたので、
おほほほ、こりゃまた風流な、と独りごちながら
しゃがみ込んだと思いねぇ。
指でほいと触っただけで松ぼっくりは、
すとんと地面に落ちたのだが松ぼっくりが
貼り付いていたそのすぐ下あたりのタイヤに、
あるはずのない光景を目の当たりにした。

ネジだ。
ネジの頭が奇麗に貼り付いている。
貼り付いているのではなく、刺さっている。
タイヤに。フロントタイヤに。
8月末に交換したばかりの新品のタイヤに。
8月末に交換したばかりの新品のミシュランの
タイヤに。
8月末に交換したばかりの何万円もした
新品のミシュランのタイヤに。

絶叫する。

ひとしきり絶叫したあと、しかし、なんでまた
こんなことにと物思いに耽る。
最近この辺りでバイク盗難が発生したんですよ
と聞いていたので、もしや夜間、やられたのか、
とも思ったが、ネジの刺さっていた位置からして
タイヤの角度はちょうど地面あたりだったし
ハンドルロックはもちろん、ギアも1速に
入れておいたし、何より動いた跡がなかった。

だいたいパンクさせるつもりならタイヤの横に
穴を開けるだろう。ネジの刺さっている位置から
考えて、筆者が走行時に踏んでしまったのだろう。
なぜなら、タイヤの頭頂部ちょっと左付近
だったからだ。
そして、且つ、そのネジの頭は平型プラスネジ
(木ネジ)なのだが、その頭が走行跡で
ならされているのだ。
この状態で、
高速とかびゅんびゅんと走ったのだ。

絶叫する。

ひとしきり絶叫したあと、冷静に鑑みると
ネジは刺さってはいるが、空気は全く
抜けていないことに気付く。
不幸中の幸いだ。
出先のことだったのでバイク屋さんを探す。
街の自転車屋さんでホンダの原付なんかも
扱っているお店を発見する

すいません、ネジが刺さっちゃったんですけど
修理して下さいと懇願する。

早口の初老の主人が親切に応対。
もうドカティだとか何だとか関係ない。
チューブレスタイヤのパンク修理なんぞ
わしゃもう40年もやってるんだ。
だから頼もしく感じるはずだったのだが
なんか手つきがちょっと大丈夫かなー
といった塩梅式でゴム製三角錐的な部品を
緑色の接着剤的なものでぐりぐりと
パンク穴に差し込まれ、ハイで来ました。
ネジを抜いた直後、シューシュー抜ける
空気にちょっと慌てちゃってたり。

でべそ的なぼっこり部分を残したまま
このまま走ってれば一体になりますと
聞いていたのだが、あれから
200Km以上は走ったているはずだが
一向に「一体化」しない。
しかし空気はぜんぜん漏れていない。

もうちょっと走れば一体化するかしらん。





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