2011/10/17

(No.1524): 昭和物品


昭和非合理的素敵生活物品の探検シリーズ。
其ノ二。


・汲み取り便所の蓋

いやいや、これは極めて合理的な仕様である。
何故なら、汲み取り式所以に開口部からの糞尿臭
を遮断させるための「蓋」だからだ。
筆者宅では、確か木の蓋だった。
取っ手が四角い木片になってて蓋自体は木の板。
そういえば、「蓋」は用を足している最中は
どこに置いておくんだっけ。
横の壁とかに立て掛けるんだっけ?
忘れちゃった。



・汲み取り便所の戸

金かくし便器正面の壁下部に、
もう床ぎりぎりの位置に建具として
高さ三寸程の引き戸が左右一対に
備えられているのだ。
それを開ければ、外の世界だ。
つまりしゃがんでいる前方下部に戸があり
それを開けることで空気が入れ替えられる
という趣向だ。

この扉はそういう使い方なのか、
或いは便所の飾りなのか、
目的は定かではないが、実は筆者はこの建具が
大変好きだった。
子供の頃、うんこしながらよく開け閉めした。
通常の引き戸のミニチュアのようなものだが
ちゃんと開閉出来るし、作りも見事だったので
子供心に妖怪の出入り口ではないかと
思っていた。




「便所の蓋」と「戸」
「ちり紙」と「ちり紙の台」も写っている





・汲み取り便所の煙突

汲み取り式便所の糞尿を溜める便槽が埋まっている
上に立っているもの。
頭頂部には傘がついており、
扇風機みたいな羽がカラカラと回る式の煙突。
おそらく、便槽から発生するガスの類を抜く
ための装置だと思う。
消臭の意味合いもあるかもしれない。
従って、極めて合理的なものだ。
全然非合理ではない。
少々趣旨とは異なるがそれもまた良い塩梅だ。




こういうもの










0 件のコメント:

コメントを投稿