2012/01/26

(No.1616): あの頃の線路


割と有名な話しだが筆者は鉄道関係の
嗜好も持っている。
といっても、嗜好エネルギーが満杯だったのは
十代の頃で、今となってはほとんどその面影はない。
しかし、そうゆう場面や状況に接すると
昔々の嗜好エネルギーが少しだけ復活する。

何を隠そう筆者は高校時代、鉄道研究部の
副部長だった。今で言えば立派な鉄ヲタだ。
筆者は写真鉄とか乗車鉄とかそういうものではなく、
主に鉄道模型だった。
特に、HOナローと呼ばれる9mmゲージ線路を
使うHOゲージ1/87スケールの
いわゆる軽便鉄道の模型が好きだった。
もちろん、
実物の軽便鉄道にも非常に興味があった。
実物では、軽便鉄道の他に路面電車も
大好きだった。

国電とか急行とか特急とか、いわんや新幹線なんか
ぜんぜん興味がなかった。
ちっさい箱型車両で道路だか専用軌道だかわかんない
中途半端の軌道を自転車並みの速度でガタゴトと
走って行く。
そんな昭和三十〜四十年代に急速に廃線になって
いった数々の軽便鉄道や路面電車に惹かれるのだ。

そしてさらに筆者の場合、車両そのものよりも
線路、特に路面電車の線路や軽便鉄道の線路に
ひどく心を揺さぶられるのである。


路面電車の線路。
子供の頃から、何故か路面電車の線路フェチだった。
理屈がわからないのだが、この感覚は四十オーラスに
なった今でも変わらない。
道路の上に鉄のレールが埋もれているという状況、
且つ分岐器の複雑さ加減に心を揺さぶられるのだ。

筆者は高校時代に友人と長崎旅行した時に
長崎市電の線路の具合に我慢できず
レールに頬ずりをして友人がドン引きした
という逸話もある。






軽便鉄道の線路。
方向は路面電車の線路と同じだが、
こちらの魅力は、道路上でもなくかといって
専用軌道でもなく、中途半端に道の端っこ辺りに
敷設している線路の格好良さに尽きる。
そして、枕木も土に埋もれてそもそもバラスト
と呼ばれる砂利なんかも一切なくて、
雑草なんかも生え放題な細いレールの線路。
萌えない方がおかしい。
線路と道の境目が曖昧。羨ましい。










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