2012/02/03

(No.1624): 表現の手順


水木しげる氏の漫画、
ゲゲゲの鬼太郎や悪魔くんの背景は
概ね地蔵の点在する田舎の風景だったり
あぜ道だったり、掘っ立て小屋だったり
そういう情景が点描画で描かれている。
子供の頃、妖怪はもとより、
あの情景に心を鷲掴みにされた。
なんというか、心がロキロキする。


それから約15年後、遅ればせながら
いい大人になってから、
つげ義春氏の作品と出会う。
あの1960年代後半の
ゲゲゲの鬼太郎の背景は
全てではないにしろつげ義春氏が
描いていたということを知る。

そんなことがきっかけで
筆者は20歳代後半からつげ作品を
むさぼり読んだ。
古くは貸本時代の作品から
最新(1980年代後半)まで。
1990年代後半くらいまでの
単行本化されている作品は全て
所有していると思う。
持っている作品でも文庫化された場合
それらも集めた。
つげ作品だけではなく、
つげ義春評論関係の本も
いくつか持っている。


旅ものの心象風景。
夢などを描いたシュールな作品。
暗く質素な生活憚。
仄かな安堵感を伴う日常。
石を売る人。

それぞれの感想というか
批評については数々の
有識者達に任せるとして、
どの作品も
私は心を揺さぶられるのです。


筆者のつげ義春作品セレクト。
(順位なし順不同)

・コマツ岬の生活
・李さん一家
・ゲンセンカン主人
・西部田村事件
・窓の手
・隣りの女
・夜が掴む
・ほんやら洞のべんさん
・初茸がり
・必殺するめ固め
・日の戯れ
・紅い花
・ねじ式









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