2012/02/28

(No.1646): 音塊群制作奇譚


今週中に曲を完成させると息巻いていたが
かなり怪しい雰囲気になってきた。
仕事から帰って諸々の後にやるものだから
全然時間がない。
寝る間も惜しんで、などと多重録音を
はじめた30年前じゃあるまいしそんなの
できるはずもなく、1日の制作時間は
せいぜい1時間がいいとこだろう。

前にも記したがAbletonLiveは
曲の構成などは度外視してクリップと
呼ばれるフレーズをどんどん作っていく
やり方なので、後先考えずに思いつく度に
作っていけるところが性に合っている。

現在は主にMIDIで作っており音源は
全てソフトウエアシンセやドラム系である。
ただ、ドラムの打ち込みをしても
鳴らす音源はドラムじゃない。
正確にはドラム音源だけど、ハイハットに
ハイハットはアサインしない。
キックにキックはアサインしない。
スネアにスネアはアサインしない。
何かわかんない民族打楽器風の音なんかを
これまた複数のあれやこれやのエフェクト群に
通してビョギャーギャビョーといった
この世のものとは思えない音塊となって
ハットの発音で鳴るといった塩梅式である。
筆者の場合、音の骨子となるものは
こうして崩壊してゆくのだ。

しかし、
やはりマイクで空気振動は録音したい。
これほど自由で難解で画期的な音源はない。
自分を含めて周りの音を集音する。
一番奇怪なのは「声」だ。
人声ほど複雑な倍音とそしてフォルマントの
織り成す音塊はない。
声を加工する。
ストレッチの妙。
肝心の波形の編集がAbletonLiveは
いまひとつ不自由だが、
それをおして、なお、魅力的な素材である。

歌。
AutoTune的なエフェクトも巷では
一般的になってきたので
今更感は満載であるゆえ、
敢えて、ピッチずれずれのショボイ歌
というのもエグイかもしれないと
思い始めてシャットダウンする。







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