2012/02/27

(No.1645): 黒い廊下の先(夢記)


旅館、日本旅館、古い。
板の廊下。黒っぽい色。
暗い。
廊下の天上には白いガラス製と思われる
割れた傘を持つ裸電球がぽつぽつ。
夜か。
板の合わせ目が合っていないところが
散見できる板の廊下。

その廊下を歩いてゆくと、廊下横に
面して幅の広い下り階段がある。
その階段の一つづつの段の端の
壁伝いに、何か雑駁なものが置かれてある。
雑誌を束ねたものとか、
風呂敷をかけた壺のようなものとか。

階段の四~五段降りたあたりの頭上は、
戸袋のような箪笥のようなものを階段の
天上としている。
そこからの高さは随分と低くなっている。

その階段を降りる。

全部で八~九段くらいか。
降り切った場所も黒い廊下。板の間。
薄暗い。
少し進むと、左側に畳の部屋。
八畳ほどだろうか。
灯りがともっている。
廊下と部屋の仕切りには
襖のようなものはなく廊下から
そのまま部屋の中が丸見え状態。
部屋の明かりで廊下側も仄明るい。

少し先を歩いていた人が
その畳の部屋の中を見て叫んだ。
「○○○○○○○○○!!!」
(何を叫んでいたのか思い出せないが
怖いものを見た時の叫び)

私は畳の部屋の中を見ないように
早足でその前を通る。
部屋の中に人の気配がしたが、
気にせずに先を歩く。



まるで銭湯の番台のような建具。
その番台の中に、赤い模様の入った
着物を着ている女性が一人座っている。
髪がボサボサだ。硬そうな髪。

この改札のようなところを
通り抜けなくてはならない。
少し先を歩いていた人が、言った。
「あ、さっきの人だ。やばい」

何がヤバイのだろう。
私がその番台の前を通った刹那
番台に座っていた女の人の髪の毛が
ひとりでに動いて逆立ってきた。
ザンバラ髪というのはあのような
状態のことなのだろうと一方では
冷静に分析しつつ、しかし恐怖で
声も出ず、一目散に先へ走った。

先程の女の人はあの部屋から
瞬間移動したのだろうか、
本当にこういうことはあるんだな。
未知の素粒子が関係しているのだろうか。
そう思った。


場面が一転して、布団部屋の中。
布団がうずたかく積まれており
私はそこをよじ登っている。
敷き布団と思われるがせんべぇ布団だ。
この旅館の布団だろうと推測する。
かび臭い。
ほぼ90度なのに、全然落ちる気がしない。
しかし一向に登ることができない。








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