2012/05/09

(No.1707): ニッポン無責任時代


NHKBSにて
古澤憲吾監督「ニッポン無責任時代」1962年作品
を観る。

1980年代、クレイジーキャッツ30周年として
銀座の映画館で上映していたのを観たし、
テレビでやっていたものを録画したものもあり
すでに何べんも観ている作品である。

いわゆる植木等演じる爆発的な無責任男
「平均」たいらひとし の出世物語である。
この映画は後に続く無責任シリーズの
第一作目だけあって、すでにたくさんの
評価ファクターが埋没している作品だ。

青島幸男氏作詞による歌の通り
タイミングにC調に無責任という三拍子が
全面に出ており、コツコツやるやつぁ御苦労さん
という決め台詞に終始する。

と、観てしまうのはあさはかというもの。


けっしてちゃらんぽらんでもいい加減でもない。
あるのはリスクを考慮した計画性と確実な行動力だ。
「平均」たいらひとしはおそらく、
人の見ていないところで相当な努力をしているに
違いない。
誰にでもできるというのとも違うだろう。
やはり、瞬時に状況を把握し、それを的確に
適用できるスキルが必要だ。

スーダラとは見せかけのファクターだ。
「平均」たいらひとしの周りは常に
本気と本気の勝負。
それをおくびにも出さずに笑いとユーモアで
包み込んで、隠してしまう。
ニッポン無責任時代とはそんな映画だ。


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